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18.03.14
《つくり手ファイル》KOHOROと井山三希子さんがつくった器「aima」
KOHOROと陶芸家井山三希子さんによる器のシリーズ「aima」。いよい3月14日(水)よりエンベロープでのご紹介がスタートします!
■少しでも多くのお客様へ届けたくて
それは2016年夏、KOHOROでの展示会が終わったときのこと。
井山さんとKOHOROのどちらからともなく言いました。
「一緒に器をつくりましょう」
井山さんはKOHOROのオープンからお付き合いいただき、気が付けば12年。
ずっと使っていても飽きさせない美しさ、ちょっとした料理もおいしく見せてくれる器には、長年愛用されている方、初めての器にと選ばれる若い方まで多くのファンがいらっしゃいます。
でも、やっぱりつくれる数には限りがあります。
信頼できる窯元に井山さんがデザインをした器を制作してもらえれば、少しでも多くの方にお届けできるのではないか。器づくりはそんな思いからスタートしました。
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▲KOHORO二子玉川でのaimaお披露目会にて。足を運んでくださったお客様へ器についてお伝えする井山さん
■三重県四日市、萬古焼の窯元で
新しい器をつくるにあたって大切にしたのが、井山さんの手でつくられた器と食卓で調和すること。
KOHOROのお客様が好きだとおっしゃる、その雰囲気を見つけるところからはじまりました。
制作をお願いしたのは、井山さんの作家仲間から紹介してもらった三重県四日市にある萬古焼の窯元です。
以前から萬古焼ことを聞いていた井山さんは、いつかお願いできたらと思っていたそうです。
型の制作では、オリジナルにある手仕事の跡をあえて残さずに美しいかたちを追及。その味わい深さは釉薬に精通する職人さんの力を借りて「色」で表現しました。
「こういう色が欲しいといえば、たぶん何でもこたえてくれるのではないでしょうか。私のレシピをお渡ししてイメージは伝えましたが、土が違うことで色の出方も変わってくるので大変だったと思います」(井山さん)
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▲型で成形はしているけれど、一つ一つ職人が手で制作。もちろん釉薬かけも手作業で行われる
四日市といえば、実は土鍋の名産地。
耐火度の強い土が豊富にあるので、直火・オーブンOKの「ベイクパン」もつくることができました。
「電子レンジを持っていなかった頃、直火にかけられる器が便利だったんです。冷凍しておいたごはんを洋風のおじやにしたり、白菜や豆腐と鶏肉で雑炊をつくったり。ベイクパンはその時つくった器をもとに、より用途が広がるようにデザインしました」
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▲こちらがそのベイクパン。届いた器をKOHOROスタッフが検品中
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▲aimaのラインナップは多くの料理をカバーできるこちらの5つ。(左上から時計回りに)鍋やオーブン料理に活躍する耐熱の「ベイクパン」、取り皿やデザートプレートにちょうどいい「オーバルプレートS」、カレーやパスタなど一皿料理には「オーバルプレートM」、愛らしい小皿「ピーナッツ」、ボウルにもカップにもなる「ボップ」
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▲同じラインナップで黒もご用意 ※黒は販売日が決定次第お知らせします
■「あれ、つくろう!」料理のイメージが広がる器
私たちスタッフにも井山さんの器の愛用者が多いのですが、aimaを手にして「ベイクパンでスコップケーキをつくりたい」「大きなオーバル皿にチャーシューを盛り付けたい」「ピーナッツ皿にひじきときんぴらをちょこっとのせたら子供が食べてくれそう」などなど具体的な料理名があがったのが印象的でした。
ここでaimaのある食卓をいくつかご紹介しましょう。
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▲ベイクパンでぜひ試していただきたいのがラザニア。火の通りのよさが実感できるはず。写真はカリフラワーとじゃがいもでつくる白いラザニア
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▲パクチーをのせていただく水餃子のような料理「きのこと木耳のダンプリング」。オーバルプレートは日本の家庭料理だけでなくエスニック料理とも好相性
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▲オーバルプレートで野菜たっぷり献立。Mサイズにはサツマイモとパルメザンチーズのコロッケ、ニンジンと粒マスタードのサラダ、赤カブと菊の花の酢の物、ピーマンの炒め物、レンコンきんぴらを。Sサイズには俵おにぎり二つ
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▲リンゴの甘さをぐっと引き出してつくるアップルクランブル。オーブンOKのベイクパンならあつあつのままサーブできる
つくりたいものがあれこれ浮かぶ多用途の器。
食卓に温かみを添えてくれるのは、井山さんとKOHORO、そして職人さんの手を経てつくられたものだからなのでしょう。
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▲手づくりとプロダクトの「間」、オリジナルのサイズにない「中間」サイズから名付けた「aima」。使う人にとってちょうどよい器になるように思いをこめて
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