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18.04.27
《つくり手ファイル》湖のほとりで服を仕立てる/國井ミアキさん
母の日にあわせて「fleurs sauvages」のリネンのエプロンが届きました。つくり手は國井ミアキさん。北海道洞爺湖のほとりで服づくりをしています。
■暮らしに寄り添った服をつくりたい
なんて美しいところなんだろう。
國井さんの暮らしぶりを伝えるインスタグラムには、洞爺湖や湖畔にある森の様子が掲載されています。その幻想的な風景は、物語の舞台のようです。
“いつでも優しく見つめ寄り添ってくれる、包容力のある友人のよう” 洞爺湖について、國井さんはそう話します。
國井さんは6年半前からこの地に暮らし、3年ほどフランスのアンティークを扱う小さな店を営んでいました。そしてこの春から、店舗はお休みし服づくりに専念しています。
「私の洋服づくりの原点は、10歳頃からはじめたお人形のお洋服づくりです。毎日、楽しんでつくっていました。結局、ほとんど独学で子どもたちや自分の洋服をつくるようになり今に至ります。
フランスの庶民が自分でつくり愛用していたアンティークの服、完璧ではないかもしれないけれど愛情と手間暇がたっぷりとかけられた日常服が好きなんです。
生活に根ざした服が美しいと感じるので、そのようなものをつくりたいという想いで制作しています」
■野に咲く可憐な花をイメージして
エンベロープのために用意してくれたエプロンの名前は「Kurumaba-so」。初夏に小さな白い花を咲かせるクルマバソウをイメージし、名づけられました。
「クルマバソウは洞爺湖周辺の私の大好きな秘密の場所にも沢山咲く、バニラの香りのする野の花です。
実用的でありながら可愛らしさをあわせ持つエプロンになるようにと、フランスアンティークのエプロンの形を模してアレンジしました」
素材はリネン100%、カラーはオフホワイト、ブラックそしてブルーの3色です。オフホワイトは汚れが気になるという方も、縫い糸がコットンなので染め直しながら着つづけられます。※ブルー、ブラックの縫い糸はポリエステル100%です。
「布を裁断し、足踏みミシンで縫製をして、はじめから終わりまでひとりで製作しています。とても時間のかかる作業ですが、色々なことに想いを馳せながら、また時には無心で、作品に向き合ってつくっています」
着る人の日々が明るく楽しくあるように、そんなささやかな願いを込めてつくられているエプロン。その温もりが、お母さんへ感謝の気持ちを届けてくれることでしょう。
>>初夏の二子玉川shedで國井さんの展示会を予定しています。詳しいことが決まりましたら、お知らせしますのでどうぞお楽しみに!
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