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2018.05.21
〈家具のお話〉アーコール社のソファ
エンベロープではヴィンテージ家具を取り扱っています。昔使っていた人たちがどんな生活を送っていたのか思いを馳せ、“生活にとけこむ” 家具をセレクト。 その良さをより多くの方にお伝えできたらと、ヴィンテージ家具専任スタッフの「家具のお話」をお届けします。今回はウィンザーソファの名で親しまれているアーコール社のソファについてーー
■ウィンザーソファの名で親しまれているソファ
ウィンザーソファの名で親しまれているアーコール社のシングルソファと3シーターが入荷しました。
弓型の背もたれが描くおおらかなラインと、縦に並ぶ繊細なスピンドルが印象的なこのソファのデザインは、17世紀後半にイギリスで生まれたウィンザーチェアを現代に解釈したものです。
インテリアの本のページを紐解くと、家具の歴史の各ピリオドにウィンザーチェアをリデザインした椅子があることがわかります。
古今東西の有名なデザイナーが北欧スタイルやイタリアデザインの名のもとに、ウィンザーチェアをモチーフに蘇らせた椅子は数知れず。
その多くのものが斬新で奇抜なデザインで占められている中、アーコールのソファは、リメイクを最小限にとどめながら、ウィンザーチェアのオーセンティックなデザインを堅守しています。
■1780年代に流行したデザイン
たとえば、ソファの背もたれをV字に配した2本のスピンドルで支えるデザインは1780年代に流行した「Braced Bow Back Windsor Chair」をそのまま流用したもの。(Braced=支えられる、Bow=弓、Back=背)
1780年にこのような斬新なデザインがあったことも驚きですが、20世紀中ごろにデザインされたアーコールソファが17世紀の椅子をベースにデザインされている、ということにも感じ入ります。
■張地はシックなフレームにあわせて
ライトカラーが人気のアーコールソファですが、今回、紹介するのはダークブラウン・タイプ。
クッションカバーはフレームの色に合わせて、縦糸がブラックで横糸がフラックスのモザイク柄(リベコ社のVanity Black Mosaic)に張り替えました。
アーコールが持つシンプルで軽やかなフォルムはそのままに、シックで落ち着いた雰囲気に仕上がったと思います。
モダンな空間はもちろん、クラシカルなインテリアに合わせてもよさそうですね。
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