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17.09.26
《つくり手ファイル》「JOURNEY革手帳」/草薙亮さんインタビュー
革工房JOURNEYがつくるあなただけの手帳。革とデザインを選び刻印も入れられる手帳は、翌年カバーを残して紙の入れ替えが可能です。1年だけではなく、長く使うことを考えてつくられています。埼玉県にある工房にお邪魔し、私エンベロープスタッフがオーダーをお願いしました。
※この記事で紹介している手帳の仕様は2017年当時のものです
■革屋さんがつくるあなただけの手帳
埼玉県川口市。もともと植木屋だった敷地に、カフェや雑貨店、観葉植物ショップなどが集まって一つの町のようなものを形成する”SENKIYA SHINMACHI”。
その一角に革工房「JOURNEY」はあります。
今回ご紹介する手帳は、つくり手である草薙亮さんが3年かけて考えたノートがベースになっています。
イメージしたのは、旅人が持っていそうなノート、カフェで思いついたアイディアを書き留めるノート。
革のカバーは使っていくうちにいい味が出て、中紙はなめらかな書き心地で自由な気持ちで綴ることができる。
最後のページまで書き終えたら、新しい紙に替えてずっと使えるノートです。
(1)革を選ぶ
JOURNEYが使用しているのは、イタリアトスカーナ地方の天然皮革。
昔ながらの植物の渋を使う「タンニンなめし」で、染料で染めた革は素材のありのままの風合いが生かされています。
使っていくうちに味わい深く育っていくそうですよ。
革の種類は、アンティークのような雰囲気の「プエブロ」、自然な風合いのシボがある「ミネルバボックス」、シワがなくスムースな仕上がりの「ブッテーロ」「ミネルバリスシオ」4つをご用意。
カラーバリエーションも合わせると全部で16の中から選べます。
革は部位によって強度や伸びやすさが異なります。
手帳にはお腹など柔らかい部分は避けて、伸びにくいところを選んで裁断します。
(2)デザインを選ぶ
デザインはノート型の「スタンダード」のほかに、今回エンベロープのために用意してもらったページが留められる「革ひもタイプ」と「バタフライストッパータイプ」の3種類あります。
私はペンを挿しておきたいので、バタフライストッパーにしました。
シンプルな革手帳ですが、使い心地をよくするために、またずっと使いつづけられるように細かいところにまで気が配られています。
ペンがすっと入るように入れ口にワックスを塗ったり、革が重なる部分は厚みが出ないように薄くしたり、触り心地をよくするために裏面の毛羽立ちを抑えたり、革の切り口をなめらかに美しく仕上げたり…
一つ一つはちょっとしたことなのですが、何もしていない状態と手を加えたものを比べさせてもらったら明らかに違いました。
日々使う手帳だから美しいなと思えるもの、気持ちよく使えることが大事ですよね。
(3)糸または紐の色を選ぶ
「バタフライストッパータイプ」は糸の色を、「革ひもタイプ」はひもの色が選べます。
バタフライストッパー仕様は選んだ糸でペンホルダーを縫います。
工房にミシンはあるけれど出番はほとんどなし。バッグも手縫い、もちろん手帳も手縫いです。
この理由について草薙さんは長く使ってもらいたからだと言います。
「ミシンの場合は、上糸と下糸のどちらかが切れると一気にほつれてしまう。うちではサドルステッチといって両手を使って両方からなみ縫いするのですが、そうすると片方がほつれてもつるつるつるとはほどけないんです。手縫いだと、もう1回同じ穴に刺していけるので直しながら使いつづけることができるんですよ」
(4)刻印する文字を決める
裏表紙に刻印も入れてもらいました。
アルファベット文字が12文字まで入れられるので、イニシャルやフルネーム、好きな言葉でもお好みで。大文字と小文字どちらでも大丈夫です。
JOURNEYの手帳にはバンクペーパーといって、かつての三菱銀行で使われていた紙が使われています。
手書きの時代ならではの筆記性を重視されたもの。ボールペンでも万年筆でも、気持ちいい書き心地です。
紙と革に穴をあけてリングを通せばできあがり。私だけの手帳ができました!
組み合わせによって、なんと192通りもの手帳がつくれます。
マンスリースケジュール+無地ページのシンプルなつくりなので、中身も自分らしさが存分に出せます。
みなさんも自分だけの一冊をつくってみませんか。
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