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16.01.28

「陶ぼう 空」 府川和泉さんの器

府川和泉さんは佐賀県唐津で作陶しています。山の中にある陶房は海も近く。 自然に囲まれながら府川さんは年に2回、四部屋ほどある登り窯をいっぱいにして窯炊きをします。

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■唐津の山で自然を見つめながら

府川さんの陶房の名前は「陶ぼう 空」といいます。
小学生の頃、男の子に意地悪を言われて頭にきた府川さん。
でも空を眺めていたら、そんな気持ちもなくなってしまった。
すごいなぁ!と空が好きになったのだそうです。

「草木が根をおろし、太陽の光を浴び生きていく。
自然を見つめ、土と一日一日を大切に生きていきたい」
そう話す府川さんの手からは、
自然の優しさと力強さを感じる作品が生まれます。

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器は全て薪窯で焼いています。陶房に積み上げられている薪は、小柄な府川さんがチェーンソーで切ったもの。

 

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■薪窯から生まれる器たち

伝統的な三島模様や淡く美しい色をした斑の器、
じっくりと1週間ほどかけて焼きあげる焼締など、
陶房には様々な唐津の器が並んでいました。

お邪魔した時は、ちょうどカップやタタラ皿に
文様を施しているところでした。
手づくりの木製スタンプを手に一つ一つ押していき、
白土で化粧をして薪窯へ。
細やかな文様を纏った三島の器の完成です。

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塗った化粧土を拭き取ると、スタンプを押した部分にだけ土が残って美しい文様になります。

 

斑の器には、藁灰などを調合した釉薬が使われています。
不思議なことに淡い水色に焼きあがることもあれば、
優しい乳白色に焼きあがることもあって、
どちらの色が出るかは開けてみるまではわからないそう。
予測できないことも含めて楽しいんですよと府川さんは言います。

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同じ釉薬を使っているけれど、仕上がりの色はそれぞれ違う斑の器。

 

■毎日の食卓で

素朴でのびやかな印象がある府川さんの器は、
何気ない普段の料理を包み込むように引き立ててくれます。

木などほかの素材の器とも組み合わせがしやすく、
毎日の食卓で活躍してくれますよ。

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コホロ淀屋橋店での企画展では抹茶を点ててふるまった府川さんですが、お茶の器もとても豊富。土瓶の持ち手はご自身の手で編んだもの。京都から取り寄せた藤蔓が使われています。

 

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カテゴリ:コホロ

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