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父島旅行記(2)山編

すこし前の父島への旅の記録を、前回に続いてお届けします。

200年前まで無人島だった小笠原・父島は、一度も大陸と地続きとなったことがないため、世界のどこにも見られない動植物の固有種で溢れているそう。そんな小笠原の自然を体感するため、旅の4日目はガイドさんと一緒に山登りをすることにしました。

今回案内してもらったガイドさんは7年前に小笠原に移住をしたそうで、ほぼ同世代の方。学生時代に小笠原の自然に魅了されて、卒業後本土で数年働いていても忘れることができず、思い切って移住をしたそうです。

▲固有種のマルハチ。表皮の模様が特徴的

話を聞いていると、この島に住んでいる人たちは色んな立場やバックグラウンドはもちろんあるにせよ、「小笠原の自然と共生したい」という一つの価値観でつながっていることを強く感じます。

地域コミュニティとつながった経験がほとんどない自分にとっては新鮮で、少し羨ましくもなりました。

▲固有種のムニンヒメツバキとムニンシラガゴケ。小笠原固有種の動植物の名前には、無人島だったことから無人=ムニンがよくつけられます
▲固有種のタコノキ。この木に成るタコの実は焼酎につけてお酒としても飲まれます
▲ガジュマルは人間が持ち込んだ外来種。山の中でのびのびと育って、神々しさもあります

そしてあっという間に最終日。お土産を探していると、やけに安く売られているお菓子が目に入りました。

話を聞くと、今年4月から6月まで観光客を一切受け入れなかった時期のために生産したお菓子が余ってしまって、安売りするしかないとのことです。観光業メインの地域がコロナ禍でどれだけダメージを受けたかを、改めて実感。少しでも出来ることを、とたくさん買って帰りました。

▲たくさん買ってスタッフに配った、小笠原のパッションフルーツでつくられたお菓子

小笠原から帰ってきて、もうすぐ2か月。イルカと泳いだ動画や植物の写真を見て、たまに思い出しています。

今年は今までの生活ががらっと変わってしまい、落ち着かない日々が続いた一年でした。年が変わったからって、この状況はしばらく変わらないでしょう。

過去の旅を思い出して少しだけリフレッシュするように、心だけは健やかでいられるよう、工夫を楽しんでいこうと思います。